かぼちゃ対談

20151018
版画家太田二郎さんと、清春旅と空想の美術館の清水館長さんとの対談、「ハロウィンのかぼちゃ、冬至のかぼちゃ」を聞きに行きました。






八ヶ岳周辺の郷土史を研究している「21世紀の柳田國男」太田さんと、社会人類学専攻で世界各国を旅してきた清水さんの対談。八ヶ岳の民間伝承とヨーロッパの風習・伝説との対決といった構図で、奥の深いお話が次々と飛び出します。ほんとうに面白かったです。

 お話を聞きながら、なぜか昔読んだ小泉八雲の雪女の話が思い出され、頭から離れなくなりました。妖怪に出会った人間の立場から伝えられる普通の民話とはちがって、八雲の雪女は、人間を愛してしまった雪女の根源的な悲しみを描いた、美しくて切ない物語だったと記憶しています。

化け物がないと思うのはかえってほんとうの迷信である。」と、物理学者の寺田寅彦がいいましたが、人類史の最初から、ひとの心に精霊や妖怪が住んでいたのは疑いようのない事実です。おそらく言語というものがうまれる前から、彼らの存在はひとの心に影を落としていたでしょう。彼らがひとの心から追い出され、「経済」や「科学技術」という本当に恐ろしい化け物に取って代わられてしまった現代は、人類にとって空前の危機だという気がして、ぞっとします。そういっている自分も、科学技術の結晶であるパソコンを使って、こうして文章を投稿しておりまして・・・さて、人類はどこへ向かうのでしょう。


ささやかな大工仕事

20151001
住宅ローンの審査に通るだけのためにつくった壁を取り払いました。そのまま廃棄物にするのはしゃくにさわるので、使える端材をできるだけ使って工房の収納棚のために引き出しを作りました。引き出しの取っ手はそのへんに転がっていたものの再利用。